さて、宝塚には「花・月・雪・星・宙(そら)」の五組があります。研究科の生徒はこの五組のどれかに属しています。
この5組は出来た順番に「花→月→雪→星→宙」と並びます。生徒一覧が載っている本「おとめ」や各組が一同に会する「TCA」などではその順番ですべてが並べられます。
そして、その5組それぞれに正式名称:主演男役、通称「トップ」または「男1」もしくは「○1(○に組の名前を入れる)」と呼ばれる頂点の生徒がおり、以下男役の2番手・3番手と主要な目立つ役を受け持つ通称「路線スター」と呼ばれる生徒がいます。それ以外に歌が非常に上手い生徒や芝居が上手い生徒など職人的な生徒が脇を固め、その下にそれら路線や職人候補生の下級生がいるという構造。
これは役付の序列で、宝塚歌劇団ではオーディションで主役を決めたりせずに主要な役は今述べた「トップ・二番手・三番手・・・」というふうに割り振られていくようになっています。ただし、一部の役ではオーディションが行われている場合もあります。
ちなみに、娘役の場合は正式名称:主演娘役、通称「娘役トップ」または「娘1」以外は2番3番あたりはうやむやになっている場合もあり、男役ほどはっきりしていません。
さて、ここまでは目に見える表向きファンが重視する序列です。
これとは別に、宝塚歌劇団の専科・研究科・本科・予科の全ての生徒が守る鉄則とも言うべき序列があります。
それは、期別による年功序列。
これは体育会系の部活と同じぐらい厳しく守られています。例え頂点のトップといえども職人系の先輩には礼を尽くすのが宝塚です。
この規則に従って、組内の人望ある年長者を「組長」「副組長」という役を付け、組内の統率・管理などを任せます。
組長・副組長は組の中全体に目を配り気を配り、組の生徒(これを組子と呼ぶ)の良き相談相手になったり、公私にわたって注意指導を行うなどして組を良い方向にまとめていく努力をします。
劇団は、期別→成績の順番で生徒を序しているので、公式な生徒一覧は期別順、同期がいる場合はその中で成績順になっています。
以上がちょっとややこしい、宝塚における組と生徒の序列についてでした。
少しでも理解の助けになると幸いです。
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08/04/04記載