宝塚の入り出待ち(役者の楽屋入りと出の姿を見ること)には2種類の形態があり、暗黙のルールが存在します。
それは、ガードとギャラリーの2種類で、ガードとギャラリーが居る場所はきっちり決められています。しかも、宝塚大劇場と東京宝塚劇場では場所が若干違っています。
基本的には、
ガードの後にギャラリー
です。
ガードとは、ファンクラブ会員であり且つ会服・ウエアーと呼ばれるお揃いの服・小物をつけた人達のことであり、ファンクラブスタッフの指示に従って整然と並ぶ事です。
ガードには様々な決まり事がありますが、基本的には
・会服着用
・生徒が通るときは(贔屓の生徒以外でも)座る
・組のファンクラブ全体に解散がかかるまで抜けることが出来ない(雨が降ってきて、雨具を用意していなくても抜けることは出来ない)
・写真撮影禁止
という、完全団体行動。団体行動からはみ出す人はガードに向かないでしょう。
特典は、
・最前列に並ぶので、より間近に生徒を感じることが出来る
・手紙を手渡しできる(出来ないときもある)
・基本的に生徒はファンクラブの会員に愛想を振りまくので、笑顔を向けてもらえるチャンスが多い(生徒の性格にもよるが・・・無愛想な人もいる)
・イベントの時は、直接生徒からプレゼントをもらえることもある
ことでしょうか。
ギャラリーについては、ガード以外の入り出待ちをするファンのことで、ガードと違って帰る時間は自由(贔屓の生徒が帰れば帰れる)だし、写真撮影も可。
ただし、ガードの後や生徒を見るのには条件の悪い場所でしか入り出待ちが出来ません。
そして、入り出待ちの時間はファンクラブ会員にしか知らされません。
ファンクラブに入っていなくて入り出待ちをしたいときは、開演2時間半~3時間前ぐらいから待ちかまえるか、終演後に出待ちがある場合はガードがいるのでその人達が居るときに待つか、になります。
場合によっては生徒に仕事が入っていたりすると、いつもより朝が早かったり出が遅かったりします。そう言うことがあってもファンクラブ会員にしか分からないので、待ちぼうけを食うことになります。
どこのに誰のファンクラブの会員が並ぶかは、曜日などによって違うのでギャラリーの方はガードの人にどこのファンクラブかを訊ねるか、何日か通ってどの会服が誰の生徒のファンクラブなのか目星を付けるなどをして知るしかないでしょう。
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以下はかなり古い情報なので現在では変わっています。昔はこうだったのね、ぐらいの気持ちでお読みください(2017/8/12追記)
では、以下私の下手くそな絵でそれぞれの劇場でのガードとギャラリーの位置を解説しましょう。
まず、本拠地宝塚の宝塚大劇場から。
へった糞で申し訳ない・・・。
水色の部分がガードの位置です。大劇場では、ギャラリーは楽屋口前のガードの後か「花のみち」に居ることが多いです。これは公演中の組の生徒を待つ場合の図で、「お稽古待ち」はまた別の場所になります。
特徴的なのは、花のみちについてはガードが居ないことでしょうか。よって、基本的に生徒はガード(ファンクラブ会員)の方を向くので、花のみちからは横顔か後ろ姿しか見えないことになります。楽屋口から道路に向かうその数mだけ生徒の顔が見える感じになります。
次に東京宝塚劇場。
こちらは日比谷シャンテ側と劇場側両方の歩道で入り出待ちをすることになります。以下図は左側をシャンテ・劇場、右を生徒としたときの位置関係。
こちらは基本通り、ガードの後にギャラリー。分かりやすい。
シャンテ側と劇場側、どちらにどの生徒のファンクラブが並ぶかは曜日によって違うので注意。
ざっと解説してみましたが、お役に立ちましたでしょうか?
ガードについては、「勝手に帰られない」と言う制約や雨の時の対処など難しいことがあるので、まずはギャラリーとして様子を見て大体の感じを掴み、時間に余裕のある晴れた日にガードに入って慣れることから始めることをお勧めします。
既にガードに入っている経験のある人が身近にいれば、その人からノウハウを聞くこともいいかもしれません。
それでは、楽しい宝塚ライフを!
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2009/02/05記載
2017/08/12追記