さて、昨日見た舞台
レディ・ベスの感想など。
私の見た回の配役は
こんな感じ。
ええ、花ベスかとおもったら、綾ベスだったという。
まあ、いっか。
さて、演出は我らが小池先生です。
さすがです。
特に文句は御座りませぬ。
某先生のガタガタを視た後だけに感激すら覚えましたよ。
話が分かるってスバラシイ!
あと、私は洋書で
Mary Queen of Scots: 400 Headwords (Oxford Bookworms Library)
この、エリザベス1世とイングランド女王の座を争ったメアリー・スコットランド女王(姉のほうではない)の伝記と
Henry VIII and His Six Wives: 700 Headwords, True Stories (Oxford Bookworms Library)
お父さんのヘンリー8世の伝記を読んでいたので、大体の流れが分かっていたのも良かったのかもしれません。
上記二冊は英語でも簡単なものなので、ご興味のある方はどうぞ。
そして、度肝を抜かれたのが
衣装の豪華さ!
宝塚が目じゃないぐらいスワロフスキーががんがん使われております。あれ、スワロだと思うのよ、輝きが桁外れだもん。
とくに、メアリー女王の衣装なんか、女王が歩くと石を引きずる音がするのですよ!重そうなんですよ!どんだけ!!!
そう、感心したのは、主人公ベスなんかよりもガッツリ姉のメアリーの衣装に金かけてるんです。そりゃ、ベスは戴冠するまで姉より華美にできませんものね。その辺の考慮もちゃんとしてあることでしょうか。
その衣装に飲まれない吉沢さんは凄いです。
しかも、女王だけではありません。王族貴族であれば、脇役やアンサンブルであろうと衣装に惜しげもなくキラキラが!!
いまだかつてこんな豪華な衣装見たことないよ。うひいいいい。
レディ・ベスの衣装展やりましょう、日比谷シャンテで。
そんな、演出、衣装、舞台装置、音楽の本気がヒシヒシと伝わってくる熱い舞台で残念だったのが。
主役級二人がどうもいま一つだ。
一応小声で言ってみた。
平野綾さんのベスだったんですが、もうね脳内花總まりのベスにスンゴイ確率でシンクロするんですよ。違うのって庶民に化けた弾けっぷりと歌の時ぐらい。普段はずーっと花總まりの劣化コピー。
庶民に化けた時の演技が板につきすぎてて、「普段の貴族ぶりは嘘なのね」ってばれちゃう。
メイクも花ちゃんみたいだし。これはまあ、本人の意向とは違う可能性高いですけどね。
確かに私は花ベスが見たかった。
でもだからって、花ちゃんの劣化コピーを見たかったわけじゃない。綾ちゃんの、また違う「レディ・ベス」が見たかったの。
花總まりの高貴さってのは真似できないわけですよ。
そして、たぶん平野綾という役者にその高貴さは似合わない。
だからたぶん、花ちゃん的なガラス細工のような高貴さではなく、たとえば次女的な元気なベスでも良かったんじゃないかな、と。所作だけはね、そこはやはり花ちゃんに教えてもらって、表現は綾ちゃんのベスで十分じゃないのかな。
すごく無理して貴族やってるように見えるのね。
表現まで人まねしてたら、そりゃ駄目よ。いいもの出来るわけがない。
演出の方もその辺考慮して、花ベスとは違うものを作れば良かったのにと。
せっかく二人のベスを見られる機会だったのに残念ですよ、これでは。Wキャストの意味がない。
結構、歌は良かったので残念過ぎますよ。
歌と庶民の芝居はうまくいくと言うことは、その二つは彼女もきっと自信があるんだと思う。そして貴族としての振る舞いは自信がないから物まねになっちゃう。そういうことなんでしょうね。
山崎育三郎さんは、歌のテクニック披露のところで「いま、ビヴラートだった?」とテクニックが披露しきれていないのがどうなの、ぐらいで及第点なんですけど、でも及第点以上いかないのがねぇ。
もっとこー、キャラが立っててもいいんだけどね。
出番の少ないフェリペのほうが印象強烈という・・・。
もう少し頑張りましょう。
で、山口祐一郎さんは相変わらずのミラクルソフトヴォイスで素敵でした。もう、狂言回しなんですけど存在感凄すぎですよ!!惚れるわ~~~。
でも、お体を壊していたのがまだ後を引いているのか、ところどころ苦しそうでしたが、それを補って余りある歌声と演技にうっとりでした。
他、さきにも述べましたメアリー役の吉沢梨絵さんはじめ、脇役からアンサンブルに至るまで素晴らしい役者揃いでした。贅沢!!
ま、正直、結局
花ベス見たかったな
ってことになってしまうんですが。
花ベスも期待したほどでもなかったってオチは・・・無いわいな。うん。
もの的に凄くいいので再演してほしいですね。今度wキャストなら、花ちゃんと別の元娘トップか高貴な役の似合う女の子がいいな。
平野さんはどっちかってとシカゴとかなんかそっち系がいいんじゃないかな。やるんだったら。