なんでも赤坂にある迎賓館が一般公開していて、日によっては予約無しでも行ける日がある、と言う情報を得たので、母を連れて行ってきました。
詳しい情報はこちら。
このページにTwitterアカウントも掲載していますので、そのアカウントをフォローすると開館数分前ぐらいに「今日は予約無しでも大丈夫」と言ったアナウンスがあるので、そちらを確認して行くようにするといいと思います。
でも、本当に10分前とかそんな感じなので首都圏にお住いの方はそれを見てから行くとちょうどいい(開館直後は混みあうらしい)かもしれませんが、それより遠方の方はやはり、事前予約をしてからの方が無難だと思います。
四ツ谷駅から少し歩いたところにありまして、近くには学習院初等科があったりします。
正面にはこんな感じの門が。
どこの宮殿!?
実は、迎賓館の中は一切の撮影禁止、スマホもいっさい手にもてない状態です。前後の庭は撮影可能なのですが、「個人利用の範囲内で」という注意書きがありましたので、不特定多数が閲覧するブログやSNSに載せるのは違反ということで、今回の写真は敷地の外から撮ったこれだけです。
一般の人は正面右手側面にある西門から入りまして、手荷物検査をうけて中へ行きます。そのとき飲み物は一口その場で飲んで見せる、という念の入り用。
手荷物検査を終えると、その正面に券売機があるので参観料大人1000円を払ってチケットを買います。
そして、館内へ。傘のような長物は入る前に傘立てに預けるようになっています。折り畳みの日傘などはカバンの中へ完全にしまうようにアナウンスされますのでそのように。携帯・カメラもカバンにしまいます。
すぐに気づくのは職員の多さ。館内は死角がないぐらい職員が狭い間隔で配置されています。
館内は一切足以外は建物に触れてはいけない(足だって絨毯から外れちゃいけない)事になっているので、ヤンチャ母がよせばいいのに「庭が見たい~」と窓から庭を覗いていたら「触らないでください!」と即注意を受けました。館内はそれぐらい厳重に「参観者」を警戒しています。
でもね、その警戒ぶりも納得です。
とにかく中の状態が素晴らしい。壁が白いのに微塵の汚れもシミもない。施されている金装飾も全てピッカピカ。そりゃもう、触られた日にゃ、そこから腐食したり汚れたりするわけですし、そうなったらヘタすれば補修費が物凄くかかる。
中の装飾や美術品工芸品がすばらしいから触るな、とかそんなレベルじゃない。建物の隅々までが最高の状態を保持した芸術品なんですよ。
どうも迎賓館赤坂離宮の英訳は"the State Guest House, Akasaka Palace"なので、「国の迎賓館(宿泊施設)」みたいな意味合いな上に「パレス」っすか!?と。
「宮」だからまあ、たしかに”Palace”ですが、外観、内観ともに「離宮」というより"Palace"って感じです。外国の宮殿のようです。あ、ちなみに純和風の迎賓館の方は、完全に予約制なので当日イキナリ行っても見られません。
ちなみに、宿泊施設なので部屋番号がついてて、ホテルみたいに「○○○~○○○→」といった表示プレートがあったりしますし、使っているお皿の展示の中で「ルームサービス用」と言うのがあったので、ルームサービスもある模様。すごい。たぶん、日本最高峰の宿泊施設(ただし、国賓しか泊まれない)。
現在、朝日の間が改修中でみられませんが、「彩鸞の間」(主に謁見・調印式用)、「花鳥の間」(主に晩餐会用)、「羽衣の間」、「中央階段と二階大ホール」を見ることが出来ます。
どの間も海外の部屋の様式を取り入れた中に日本的な意匠を取り入れているので、一見すると外国の宮殿なのですが、よーーーーっく見ると甲冑のレリーフがあったり、弓矢が日本のものだったりします。
あと、武具の装飾が多いように思ったのですが、もしかしたら海外の迎賓のための建物様式は「他国に武力と財力を誇示するもの」なのかな?と。
そう言う様式を無視して日本独自に作っていたら、おそらく武具の装飾はもっと少ないのではないのかな~と思ってみたり。でも、そこはやっぱり外国の様式に沿って建てたほうが良いって判断なんでしょうね。
ちなみに、本館正面上にある屋根のところには二体の甲冑がドーン!と存在していて、なかなか面白いデザインです。写真を載せることが出来ないのが惜しいです。
なにせよ、迎賓館ってのは他国にハッタリかます(国力を示す)ためにも豪華で、しかし品位もなくてはいけないので、その意味では日本の迎賓館は上手く作ったなぁと思います。まあ、貧乏日本人視点での感想ですが(笑)
なるほど、これが日本が世界に誇る国力と品格か、と思ってみていました。
本館の裏側にある前庭の大きな噴水も素敵でした。本当に大きくて、装飾も素敵でした。
これも写真を載せられたらなぁ・・・。夏場一般公開してますので是非見てほしいですね。
前庭は砂利敷きなので、サンダルだと歩くのが少し辛かったです。できればスニーカーや前後の空いていないデザインの靴で行くと楽だと思います。職員の若い女性は細いヒールで慣れた足取りで歩いていたのでビックリ。若いって素敵ね。
本館正面に広がる主庭にも行けます。というか、主庭を正門まで歩いて行って正門から出る順路になっています。
で、是非見てほしいのは本館正面の扉。様式としては初めにあげた門の様式の格子の後ろにガラス板があり、正面扉の意匠は上に菊、下に桐の紋のレリーフが付いていて、左右の格子は桐紋のみと言う装飾。素敵です。
こーれーもーしゃーしーんだーしーたーい~~~~~~。
主庭に飲み物のフードトラックがあって、パラソルと机と椅子があるので、おしゃれに本館の素晴らしい建物を見ながらコーヒーなぞ飲みたい向きには、前庭の自動販売機でガッツリ水を飲まないで主庭まで取っておくのもいいかもしれません。ちなみに、前庭の自動販売機安かった。(多分設置者の利益分を取ってないのかも)
フードトラックの横に赤坂郵便局の出張所があって、限定切手シートとか売ってます。迎賓館のクリアファイル付き!(平成29年7月末現在)
ちなみにポストが張りぼてで笑いましたw
主庭から正門まで真っすぐ戻るルートもありますが、本館から正門に向かって左側の端を歩くルートもありまして、そちらは衛舎の外観を見ることが出来ます。
そして、午後2時ぐらいに外に出たのですが、その時間だと衛舎を見るそのルートの方が日陰になっていて涼しいのでお勧めです。真っすぐルートは短距離ですが、陽を遮るものが無いので結構厳しそう。
帰りにお昼を食べに四ツ谷駅近くのとんかつ屋さん「かつれつ四谷たけだ」に入ったら、めちゃくちゃおいしくて最高でした。
人気の店らしく、2時過ぎに行っても少し人が並んでいました。
中が2人掛けテーブル2つとあとはカウンターと言うちょっと狭目の店内なので、その上旨いとなると仕方ないかな、と。
どううまいかと言うと、「うまいんだよ」としか言えないぐらいのレベルのウマさです。旨い以外の言葉要らねぇだろうみたいな。私はもち豚ロースかつを食べましたが、塩で食べるのが最高でした。ソースだとせっかくの豚の旨さを消してしまうんです。
普段、あまり油っ気の多い肉は食べない母も、おろしポン酢のロースかつを美味しい美味しいと言ってペロっと食べてました。
そんなこんなで、最高のパレスを見た後に最高に美味しいランチで締めた、最高の迎賓館見学でした!