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『ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』/『SUPER VOYAGER!』 -希望の海へ-(東京宝塚劇場・雪組)

 一昨日どころか昨日までブログ休んだ(゚Д゚)@謎です。まあ、ネタ無いからたまにはいいか、とも思ってます。

 

 さて、久々に宝塚見てきました。東京宝塚の新年飾り。

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ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』/『SUPER VOYAGER!』 -希望の海へ-の二本立てです。

 

 「ひかりふる路」はフランク・ワイルドホーン氏による作曲が売りです。

 ですが、見てみたら売りはそれだけじゃなかった!

 

・ワイルドホーン氏の曲を遺憾なく歌いあげられる新トップの歌唱力

 まあ、ぶっちゃけ宝塚から離れていると生徒の顔も何もかも分からないので、トップの衣裳をそんなにキラキラさせないミュージカルだとトップ様が出て来ても誰がトップか分からないときがあります。

 だいもん(望海風斗)は「このひとかな~」と自信が無く見てたんですが歌ったら一発で確信できた。これだけ上手い人間がトップに決まってる!と。

 う~ん、ルパン三世るろうに剣心は見たのにどうしてこの生徒に気が付かなかったんだろう?と自分でも不思議になるぐらい、トップとしての役割を十分に果たす実力を持っていましたね。本気で「これだけの生徒に小さい時に気づかないって、お前の目はとんだ節穴だ!」と反省しましたもん。

 とにかく歌が上手い。

 他の雪組生徒でも上手い人いるんですよ。アーサ(朝美絢)とか。こちらも月組の時気づかなかったんですが(お前の耳は飾りか!)。お相手の真彩希帆さんも決して下手な人ではない。2番手彩風咲奈さんだって十分な歌唱力を持っている。

 にもかかわらず、だいもんの歌を聴くと他の方々の歌が物足りない感じがしてしまう。もう、だいもんが異次元レベルの上手さ(言いすぎか)なので、他が置いて行かれてる状態。

 これ、雪組チャンスよね。

 歌唱力を徹底して向上させるチャンスじゃない。

 雪組頑張れ~~~~~。

 

 あと、だいもんは芝居もいいんじゃないかなぁと。ロベスピエールの表の強い姿と本当の自分としての弱さの切り替え、そして混ざり合う場面とか胸に来ましたもん。

 ダンスは分からん(笑)私、ダンスの良し悪しはあんまりよくわからんのですよ。

 

・ストーリー展開、演出の良さが光る

 宝塚ファンならスカーレットピンパーネルあたりからおなじみのロベスピエール

 革命を起こし、恐怖政治・粛清を行ったいわばダークヒーローで宝塚のトップが演じる人物として適切かどうか、と問われれば否な人物です。

 まず、その部分を上手くクリアした。

 狂っていく過程から狂いながら暴挙を働き、気づいた時には遅かった、と言う流れが分かりやすく素晴らしく、また、狂っていく過程も美化しないで真っ向から描いていて良かったですね。けっして過度に美化していないのに極悪人には見えない。サン=ジュストロベスピエールを持ち上げる周囲と微妙にズレさせ浮かせることで、完全な悪に見えないようにする手腕は賞賛に値すると思います。

 おそらく、歴史としては2幕もののボリュームだと思うのですが、それを1幕でまとめたのも生田先生の能力の高さを示していると思います。小説でもなんでも、物語は削るのが一番難しいです。

 演出も分かりやすかったので、良いと思います。

 

 あと、割と幅広く組子さんにも目だって歌う場面があって、主演一辺倒ではない演出が好印象でした。

 

・素晴らしい衣裳デザインと舞台美術

 開演前の幕に斜めに走る直線。

 それがロベスピエールの周囲の人間の衣裳にもデザインされていることに見る人はすぐに気が付くでしょう。

 たぶん、おそらく、これはギロチンを表したもの。

 革命が、ロベスピエール達が、血塗られていることを暗に表しているのではないかと思います。

 これは非常に挑戦的な試みだと思いました。

 だって、敵じゃなくて主役たちが「血塗られている」と暗示しているんですよ。宝塚ではあまりやらないんじゃないでしょうか。主役ってのは綺麗な存在なのが普通ですから宝塚。

 ちなみに舞台美術にも斜め線が走っています。

 もう、「こいつらのやることは血だ血だ血だ!」と言わんばかり。

 斜め線は衣裳・舞台美術共通のデザインですが、それを素敵にアレンジしている衣裳は誰だ?とおもったら、はい、おなじみ有村先生でした。

 舞台美術もあからさまに斜め線では無くて、よくみたら線が入ってる、って感じのさりげなさで舞台進行を邪魔しないので素晴らしいと思いました。

 

 ちょっといろいろ興奮して長々と書いてしまったのでこれくらいにします。

 

 

 さて、ショー。

 こちらも良かったですよ。

 全体的に衣裳が素敵だな~と思ったのですが(最後の方のデュエットダンスでだいもんの上着とボトムの色が違うのは個人的にう~んですが)、こちらの衣裳は加藤先生でした。マリーンカラーが利いてましたね。

 

 そして、トップさんが「これから出発だ!」的な歌を歌った後で、コマちゃんがひとり銀協渡りながら旅立ちの内容を歌うとか、泣きましたよ。何この演出、泣かせないでよ、野田先生。

 

 あと、美少年アイドルの場面って、私には2.5次元ぽいな~と。友達が見せてくれたアイドル的なのの2.5次元がそれっぽかったので。流行りですかね。

 

 まあ、ショーはだいたい誰がどこで何をしているかよくわかんないのが私のデフォルトなんですが(雑誌もスカステもDVDも見ないとそうなるのであります)、分かるともっと楽しんだろうな~と思いながら見てました。

 んでも、キラキラ楽しいので「宝塚はじめて」って人でも楽しめます。

 

 

 宝塚ってたまにこういう大興奮な演目来るからやめられないのよね・・・。

 

 

 

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