四大陸にドキドキの(゚Д゚)@謎です。刑事くんの素晴らしい演技を楽しみにしているのですが、何が起きるかわからないのがスポーツ。もう、ドキドキです。
さて、本日カズオ・イシグロ氏の著書を読み終えました。これで2冊目です。これまでに読んだのはこの二冊。
- 作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/05/01
- メディア: 文庫
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たかだか2冊で氏の何を評することが出来るのかと言う話ではありますが、2冊読んで思ったのは、やはり、
素晴らしい小説家である
と言う事。
二冊とも共通するのは「非常に読みやすい」と言う事。
なんとなく、ノーベル文学賞を獲る作家さんの作品って難しそうだな~って思っていて食わず嫌いならぬ読まず嫌いなんですよ、私。
なのになぜ、今回読む気になったかと言うと、今私の中で一番ときめく「イギリス」人作家だったことが一つ。はい、ミーハーです。もう一つは、やはり日系イギリス人と言う事ですね。日本人だけどイギリス人と言う彼が書く小説とはいかなるものか、と言う興味を持ったからです。
なので、すっごく難しいこと書いてるんだろうな~と身構えて読み始めたんですね。それがまあ、読みやすい読みやすい。書いている文章は非常に易しい。そして美しい。この辺は翻訳者の力量にも寄るのですけどね。でも、たぶん、難しく文章を書いていると翻訳も難しい言葉を使うと思うんです。
何が凄いってね、その易しくて優しい美しい文章でさりげなく「人生について」や「生きる意味について」や、「科学技術と倫理について」と言う事を読み手に考えさせるんですよ。難しくないの、でも、考えさせられるの。
もちろん、感動だってちゃんとある。
うん、これ、私が文章書くときに目指している境地です。
どんなに事象でも分かりやすい平易な表現で書く。それでいて情緒や感情を欠落させない。格調の高さを失わない。
これを見事に、ぐうの音も出ない程完璧に実現している。
理想の形を目の前に出されて、心の中で「足元にも及びません」と土下座しましたわ。
重ねて言いますが、翻訳された方も凄いです。並みの文章力では表現に制限が出てしまうので。この方、たぶんネタがあれば自分で小説一本書けるだけの才能あると思います。それぐらいの文章力のない人が小説を翻訳すると目も当てられませんからねぇ・・・。
色々調べると、英語自体も非常に美しい英語表現だとのこと。
いつか、原文で読めるといいなぁと思います。
カズオ・イシグロ作品を一言で言い表すならば、「これぞ小説」。