本記事はインド映画「お気楽探偵アトレヤ」のネタバレを含みます。
皆様の熱意を受けて再上映された「お気楽探偵アトレヤ」。
この作品でアトレヤの抱える痛みは「大切な母親の火葬を自分がしてあげられなかったこと」です。彼はその痛みを抱えて生きてきた。
その辺りの件を見るたびに思い出すのが、身内が亡くなった時に葬儀でお経をあげてくれる御住職が語ってくれた「仕事上の事故で全身が溶けて無くなってしまってが遺体がない葬儀」です。(詳細は省きます)
曰く、「ご遺体がない事ぐらい辛いことはない」。
その後、東日本大震災の津波で流されてしまった方のご遺族の話などを見聞きするにつれ、「人は亡骸を見て初めてその人の死を受けいれられるのかもしれない」と思いました。
そしてもう一つ。肉親を亡くして痛感したこと。
葬儀や供養といったものは、故人のためと言いつつも、どちらかと言うと遺族が故人の死を受け入れ、気持ちを整理してゆくために必要なものなのだと言うこと。
アトレヤは大好きな母の亡骸を見ることもできず、葬儀すら出来なかった出られなかったのは、かなりの痛みで、3年経っても消化しきれず心の中にずっとわだかまっていてもしかたないよな、と思うわけですし、その辺りをちゃんと表現してるのはすごいな、とおもいます。
どうでもいい気づきは、銀行前で張り込むアトレヤが職務質問してきた警察官に教育教材のセールスをするシーンで彼の向かって右側の眉根にニキビ?があること。
あと、ボビーが捕まってアトレヤの事務所に連れて行かれた時に、嫌疑が晴れて縄を解かれた後にアトレヤが色々説明をしだしますが、その後ろでボビーがアトレヤの帽子を被ったり虫眼鏡を眺めたり、物珍しそうにアトレヤの着る物や持ち物を眺めてるのがかわいいです。
そういや、ハンバーガーの警察官は警部で、腕にギプスしてる警察官が警視だけど、警部の方が偉そうなの、なんででしょうね(日本では警視の方が上の階級)。両方とも音声は「インスペクター」だったと思うんですよね。円盤見直せばいいんでしょうけど、両方「警部」では?と思わなくもない。ただ、警視の方はなんか偉そうな机に座ってた気がする…。
警部の方が先輩なのかしら?