謎のブログ

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虞美人(花組東京宝塚劇場公演 5月22日16:00公演)

 いわゆる1本物公演です。

 一言で言わせてもらえば、「大作の振りした普通の公演」でしょうか。大作っぽいんですが、中身が大作にそぐわない普通の感じ。これなら2本物にしてショーがあった方がいい気がするんですけど。

 話が始め複雑だからなのかなんなのか、分かりづらくてついて行けません。

 登場人物が多いのはいいのですが、花組に詳しくない私には消化しきれません。誰が誰で何が何やらもう、わけ分からん。

 2幕からだんだん何となく消化できてくるのですが、それまでが苦痛です。

 これはもう、予習せずして観劇すると痛い目にあう舞台ではないかと。

 個人的にそういう舞台は評価の範疇外です。申し訳ないけど。

 

 でも、まあ、「中華歴史ものショー」と捉えれば、素敵な舞台です。衣装とか舞台セットとか。何も考えずに中国の歴史の雰囲気を楽しむのには良いのではないでしょうか。

 

 

 生徒さんは、さすが花組と言いますか、実力的に「あちゃー」な人も私の目には映らず、素晴らしかったです。

 キャラ的には、漢信よりも張良の方が美味しい役でしたね。張良が静かな存在感で良かったです。

 それから、主役の項羽(真飛)の存在感が凄かった。やっぱトップは違いますね。はい。これで敵対する劉邦にもうすこし存在感があれば良かったのですが、どうにも演出的にその辺を抑えていたようで残念でした。

 もっと二人をガチで火花を飛ばせるぐらい戦わせれば良かったのに、宝塚的配慮(トップを立てる)から劉邦を悪いように書いているのが残念でなりません。学年的にもトップを食うぐらいの演出をしてもよかったのでは?今のまとぶんなら食われないでしょうし。

 あやねちゃんは、もう少し目立ってもよかったのになぁ。タイトルロールなんだしさ。

 結局、男役に寄り添う娘役の範疇から出ることがなかった。寄り添いながらも、その存在感を強く発揮させることは可能だと思うのですが。花總まりがやるともっと違ったでしょうね。そこがちょっと惜しかったかなぁ。

 

 それにしても、キムシン(演出:木村信司)らしからぬ灰汁の弱さ。

 キムシンはその灰汁の強さが鼻についてどうよ、って節もあるけど、それのないキムシンは面白味のない演出家だと今回分かりました。私は鼻についてもキムシン節が利いている方が好きです。って、「炎~」以来、私は見ていないような気もしますが(笑)

 

 なんといいますか、良くもなく悪くもなく、平均点と言った感想でした。

 正直、S席の料金は払えないなぁ。B席がいいとこかな。

 花組の生徒は皆さん良かったです。それだけは本当です。

 

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