舞台じゃないですが、見に行って良かったので。
と言いますか、たまたま2月のバレンタインで5000円以上購入したらタダ券くれたんで行っただけなんですが。思いのほか良かったので。
基本的に原画展なんですが、まず、プロの漫画家の原稿というのは、こんなにも綺麗なものなのかと。要するに修正が少ないのです。
不肖ワタクシ、漫画家を目指し「かけた」事がありまして。
原稿用紙を買い、Gペン丸ペンを買い、スクリーントーンを買い、ホワイトと墨汁も取りそろえ、雲形定規まで揃えました。
あ?何言ってっかわかんないって?漫画はタブレットで描くもんだって?
しっしっ!そんな若造は向こうへお行き!
まあ、古の漫画は紙にペンで描くもんですから、間違ったら白色のインクで修正するわけですね。コマごとくり抜いて貼り合わせる技もあります。
これがまあ、素人ときたら原稿がホワイトだらけになるわ、切り貼りだらけになるわで醜いったらありゃしない。
ま、そんな感じなんですわ。普通は。
それが、池田先生の原稿は編集で折ったと思われる折跡や書き込み、紙の変色等を除けば、綺麗なんです。そりゃたまには修正していますが(人間だもの)。
そして、少女漫画といえばラブロマンスかと思いきや、池田先生は貸本時代から一貫して社会派漫画を描いていたと言うのも驚きました。
貸本ってレンタルコミックの事かって?
まあ、似てるけど戦後の貸本はちょっと違うな。池田先生の場合の貸本は「貸本屋専用」の本に描いていたってこと。そこで実力をつけて、出版社に認められて一般流通の本で漫画を描くようになったわけ。
てっきり私は、女の子が喜びそうな恋愛漫画を沢山描いて地位を築いてから、社会派漫画を描けるようになったのだとばかり思ってたものですから、しょっぱなからイジメ問題を描いたりしてたというのはびっくりしました。
「ベルばら」と「オルフェウスの窓」を夢中で読んだことがあるので、原画が見られたと言うのが一番うれしかったですね。
あ、あと、宝塚で使ったベルばら衣装も展示してありました。
ちなみに、展示の最後らへんで「池田理代子大ファン」のおばさまに引っかかりw ゼクシィに池田先生がオスカルとアンドレの漫画やイラストを描いたときは、それが欲しくて思い切って購入したら、その時に「娘さんの為ですか?」と言われた、なんて仰ってましたね。あー、昔からのファンの人が今も楽しみにしているんだな、と思うと池田先生って偉大だなぁと思いました。
貰い物で行った割には大収穫でした。