「君の瞳に乾杯」の名台詞で有名らしい映画「カサブランカ」を舞台化。
というわけで、見て参りました。
事前知識は一切無し!!
誰が何の役かもほとんど調べないで見てきました。唯一、北翔海莉が路線にあるまじき役だと言うことだけ頭にありましたが。
そんな状況でしたので、出てくる人出てくる人
「あんた誰!?」
状態で非常に座りの悪い心持ちで見たせいか、作品の印象
薄!!
でございました。
あんまり心に残りませんでしたねぇ・・・。作品としてはまとまっていますし、その点では言うことはないのですが。あと、素敵な言葉・台詞の宝庫でもありましたね。ちょっと台本が欲しくなりました。
これは心のゆとりのあるナイスミドル辺りが、おめかししてゆったりと構えて観るような作品ではないかと。私には合いませんでしたね。ナイスミドルでもありませんし心にゆとりもございませんので、インパクトのあるスピーディーな展開が好みですから。
それでも小池先生の凄いところは、飽きさせないようにリズミカルなパッとした場面や訴えかけるようなコーラスを入れているところでしょうか。
あと、場面展開がスムーズですよね、いつもながら。そして、映像の使い方がうまい!!
演出に関してはホントにこの方は鬼才だと思います。
役が少ないのに、下級生にもちょっとずつ見せ場を作っていたりしているのが嬉しかったです。台詞がちょっとだけでもちゃんとあるんだよね。
で、宙組と言えばコーラス。
100点満点の100点ですが、120点にはならない感じでした。
もっと圧があってもいいぞ!!2階3列なのにあまり圧倒されなかった。宙組のコーラスはそんなモンじゃないだろう!!がんばれ!!
さて今回、注目したのは北翔海莉。
路線なのに、お腹の出たオッサン役。通常あり得ない配役。
声が若すぎるという欠点以外は、これがもう、見事にルノー大尉を演じておりました。コミカルで本当は卑しい性格なのにそれを感じさせない憎めないキャラクターが暗くなりそうな作品を明るく彩っておりました。
北翔海莉の役者魂に乾杯!!
フィナーレのほっくん(北翔)とルノー大尉が同一だなんて知らない人は分からないのでは?
ショーではビシッとカッコイイ男役なんですよね。
かなり素晴らしかった。こういう生徒はぜひ大切にしていただきたい。
で、宙組下級生は男らしくなりましたね、全体的に。
いいぞ、宙組。
個人的に好きな十輝いりすは若干イマイチ。
二役だったのですが、のんきなアメリカ人は素晴らしかったけど、セザールのときに逆の鋭さが足りなかった。そのせいで若干演じ分けに脇の甘さが出た。
残念。セザールは隻眼の男臭さを前面に出すことの出来る役なのだから、もっとガッツリ行って欲しかったですね。足りない。
後は、春風(弥里)を見ていましたが、及第点ですかね。まずまず。相変わらずダンスが目を惹くなぁ。
ともちん(悠未)はドイツ人らしさがよく出ていました。でももっと、色がでても良いと思う。若干周りから没していた感あり。なにしろほっくんがあそこまで見事に演じていると食われちゃうんだよね。ともちんガンバ!!ってもう千秋楽ですか。
娘役さんは相変わらずパワフルで強くて、「あ~、宙組だわ」と思わせてくれます。皆さん素敵でした。
ただ、アリス(花影)ちゃんは発声がやはりイマイチで・・・。さらには貫禄がつきつつあるのを観て、トップになれるのかしらと心配になりました。
とまあ、こんなところでしょうか。
あ、主役二人と蘭とむの感想がありませんが、よかったですよ。
ただ、それ以上の感想を持ち得なかっただけです。想定の範囲内だったので。
以上、ザックリと感想でした。