謎のブログ

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「ディートリッヒ 生きた 愛した 永遠に」(青山劇場 3月20日公演)

 待ちに待ったたかちゃん(和央ようか)主演の舞台、「ディートリッヒ 生きた 愛した 永遠に」を観てきました。

 脚本演出は、及第点と言った感じ。斬新さやグッと来る見せ方がないけれど、話としてはまとまっているし観ていて不快ではないのでまあ、損した気分にはならない程度。

 そんな感じの舞台を明らかにレベルアップさせているのは、アンサンブルを含んだ俳優陣。隅の隅まで魅せてくれる役者揃いです。

 歌ウマが揃いすぎて、たかちゃん・花ちゃん(花總まり)のお歌が「あー、歌姫?」みたいになっちゃってしまうと言う現象が起こりかかってて冷や汗ものでした。

 が、けっして下手ではないし独特の味わいがあるので破綻はしない。むしろ、周りに引っ張られて上手く聞こえるし。

 まあ、正直もっと下手な人がマレーネとピアフをやってたら舞台が成立してないです。逆に言えばそれぐらい歌が上手い人ばっかりなんだなぁ・・・。良く揃えたと思う。ホント。

 歌に関して言えば、宮川さん、桜木さん、たかちゃん、花ちゃんの4重奏(だっけ?)は涙ものの素晴らしさでした。

 あと、「パダンダン」の花ちゃんの歌が好き。宝塚の時とは違った音域の歌を歌っているので、花ちゃんの新しい魅力を魅せてもらいました。

 

 それにしても、本当に役者が凄いです。

 パパ・ヘミングウェイ横内正さんはさすがの貫禄で話を進めていくし、ドラヴィス・バントンの鈴木綜馬さんは絶大な存在感と歌のうまさで沈みがちな話を明るくしてくれます。この話にはなくてはならない存在です。

 そして、マレーネの恋人ジャン・ギャバンの宮内浩さんは男臭くていかにもフランスじ~んな感じな上に、これまた歌ウマで声がいい。

 ピアフの恋人、マルセルを演じた桜木凉介さんは若くてみずみずしい演技で花ちゃんとお似合いのカップルでした。花ちゃんに合う男の人っているの?なんて心配してましたが、とっても可愛いカップルで本当にすてきでした。

 それから、平和の天使の吉田都さん!!素晴らしいバレエを見せていただきました!

 東京公演のみ、と言うのが残念です。大阪の皆様にも吉田さんの素晴らしいバレエを観ていただきたかった。

 さて、忘れてはいけない今陽子さん。マレーネの母を演じておられるのですが、素晴らしい演技力でマレーネを支えているのはこの母であるという事の説得力がありました。私は影の主役とさえ呼んでおります(笑)

 あと、ナチ将校とか細かい脇の方々みんなキャラがキチンと立ってて素晴らしかった。アンサンブルなんて十把一絡げにしてはいけない気がします。ま、しょうがないんでしょうけど。

 

 中でも私が熱烈に感心したのが、花總まり!!

 出るだけで花があるし、ピアフとして存在しているのが良く分かる素晴らしい演技力。ええ、そりゃあもう、恋人を失って舞台に立てないと嘆くシーンでは泣かされましたとも!!

 たかちゃんの立つ舞台にしか立たないんでしょうか。それでもいいけど・・・でも凄くもったいない。和央ようか個人事務所のタレント二人でいいじゃない・・・。

 

 そんなわけで、トリはたかちゃんですが、デ-トリッヒの写真をみると「たかちゃん?」と思ってしまう私は重症ですね(笑)

 見事な和製デートリッヒです。色気もちゃんとあるよ!!(ちゃんととか言うなw)

 個人的な見所は、カフェでフランス国歌を歌い出すところでしょうか。凛として素敵です。みんなが思わず唱和してしまう説得力がありました。

 しっかりとした、ひとりの女性を演じておりました。だれだ、オナベとか言うヤツ。ちゃんと綺麗な女性じゃないかっ。

 パンツ姿でも女性らしかったもーん。

 カッコイイ女性で惚れ惚れしますね。ジャン・ギャバンともお似合いでした~。

 

 そんなこんなで、B席だとお得感があるかな。俳優陣がとにかく贅沢ですから。

 作品そのものとしては・・・観て損はないよ、ぐらいかな。あまり期待しすぎるとガッカリ感が大きくなってしまう危険性があるので、通常営業の宝塚を観るぐらいの期待度で行くと「良かった!」感が出て良いかと思います。

 B席ならもう一回観たいかな~。でも時間がもう無いわ。ぎゃふん。

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