ツイッターで噂の「ntさん@日本橋の万年筆屋さん」@enu_teaに会いたくて日本橋は高島屋5階万年筆売り場に行ってまいりました。
行く前は、セーラーの店員さんが複数いてntさんが分からなかったらどうしようかと思いましたが、コの字型のカウンターにぎっしり各メーカーさんが並んでいるために、実質店員さんは各メーカーひとりのようでした。
なので、ntさん狙いの方はTwitterで上記アカウントをフォローして、流れてくる勤務状況アナウンスを参考に行かれるとよいかと思います。
さて、噂とはどういうものかと言いますと・・・。
・日本橋に変な万年筆屋があるらしい
・ポン橋ではなく東京の日本橋らしい
・意外と怖くないし痛くないらしい
・2000円の予算だったはずなのに、12000円の万年筆を2本買わされたらしい
・イリュージョンを使われて3本買わされたらしい
・思ったよりオッサンじゃなかった
・笑顔は怖かった
・キレがすごかった、なんかすごかった
・あのメガネはスカウターだと思う
・ATMの場所を案内された
・販売員というより万年筆芸人
・万年筆の怪人
というものです。万年筆の怪人は不肖(゚Д゚)@謎がつけさせていただきました。またの名をスケルトン魔人とも(言いません)。
とにかく何が凄いかと言うと、万年筆、ぶっちゃけそんな日常で使いません。各カウンターにはボールペンもありますが贈答用?てきなお高い物なので用は殆どありません。しかも日本橋高島屋。どう考えても新入学就職その他慶事の贈呈品を購入する用途しか大半の人には用はないでしょう。ぶっちゃけネットや他の文具店で買えばもっと安いです。たぶん、そのせいかどのメーカーも人はまばらです。が、しかし、セーラーだけは違う。ntさんの前だけは違う。
人が切れない。
実質、一度に一組しか応対できないのでカウンターには一組しかいられないのですが、私が行った時にはすでに一組接客を受け、その方の次が私。そして、私が終わった後にうれしそうに別の方が待ってましたとばかりにカウンターによっていらっしゃったんです。
上のうわさも本当。
まあ、気に入ったのがあれば1本買ってもいいかな~、でもスペシャルな物出されてもいいように予算は多めにと3万予算はたててたんですが、絶対1本しか買わないつもりだったんです。
たしかに、予算少しオーバーで収まりましたが・・・買った内容が・・・
万年筆2本(一万ちょいと一万ジャスト)←1本多い
コンバーター2本(これは必要な物)
インク2個←余分。家にお気に入りのターコイズインクがある。
万年筆ケース五本収納タイプ←完全予定外
完全予定外購入が多いにもかかわらず、
満足度1000%。
恐るべし、万年筆の怪人。
実は万年筆屋の怪人なんですが字面が悪いので万年筆の怪人。出店はオペラ座の怪人。
私が購入に至った流れを言いますと、
1 目的のスケルトン万年筆に食いつく私
2 すでにペリカン2本、プラチナ1本持っている話をする
2 14金ペン先のスケルトン銀金具のものが出てくる
3 ペン先を色々試す
4 銀だと寒々しいなと思ってるところに金色を薦められる
5 両方並べると綺麗だと言われる
6 インク選び
7 魅力的かつ多彩なインク色が紹介されて心が崩壊する
8 おもむろに五本入りケースを薦められる
9 手持ちと今2本買ったらちょうどケースに収まるやないかーい!!
10 お会計の際のトレイにさらに魅力的なスケルトンが載っている
11 10本入りケースもあるとか言ってくる
12 さすがに予算オーバーなので、金銀とインク、ケースの合計を頼む
13 予算ちょい越えなので購入キメる
14 幸せになる
上記の流れが物凄いピンポイントでこちらの心の揺らぎにビシ‼ビシ‼と入ってくるし、おすすめされるものがかなり的確なんですよ。ntさんご本人がスケルトンお好きだとかで話が合ったのもあるんですが、他の方のブログなどをみるとその人の好みの色の軸などもお勧めされているので、自分の好みを伝えるとかなりの精度で好みの万年筆を出してもらえると思います。
また、当然ながら万年筆の知識も豊富で他メーカのことも良くご存じです。自分の今手持ちのお気に入り万年筆がどこのメーカーでどのモデルかお伝えするのもいいと思います。
ずーっと疑問だった「日本語を書くには国産メーカー」は本当か?の疑問にも答えていただきました。
結論的には海外メーカーも日本向けの商品はそれ用に作っているし、代理店通しての輸入であれば代理店が調整している場合もあるので、一概に「国産でなくては」と言うわけではないそうです。
日本語に向く軸の重心とかも教えてもらいました。
接客も丁寧で素晴らしく、デパートの品位を決して失いません。芸人か!?と言うぐらい面白いのに。
素敵なのは、結果的に予定外に買っているのに後悔が一切ないことですね。3万丸ごと使う気なかったのに使っちゃっても、なんか後悔も損した気もしません。実際、使うと本当に満足なんですから。
ようするに、決して無理やり買わせているわけではないわけです。
販売員として、職人と言ってよいと思います。
販売員の極意は、その人に合うものをいかに買わせて満足させるか、ではないかと私は思うので。
そんなわけで、万年筆好きの方は一度はこの方に会わないと、万年筆スキー最大の後悔になりますよ!
ただし、行くときはお小遣いちょっと多めに持って行ってね♪