改めてっていうか、ほとんど知らないんですが(苦笑)
関西人はたいがい何でも上方贔屓。とりわけ大阪モンは大阪出身者をとにかく応援する。東京モンと大阪モンが居たら絶対大阪モンを応援する。
そんな私が唯一、苦手としていたのが司馬遼太郎だった。
池波正太郎と司馬遼太郎どっちが好きかと聞かれれば、絶対ダントツ池波正太郎なのだ。(時代小説の有名作家に藤沢周平も居るのは知っているが、読んだことがないので除く)
どうしても自分には池波正太郎のほうが面白く小説が読めるから仕方がない。
司馬遼太郎は、なんというか男っぽすぎるというか文体が硬すぎるというか学者先生の本を読んでいるようって言うか・・・。面白いのは面白いのだけれども、どうも堅苦しくて好きになれない。大阪出身で郷土が誇る大作家だと言われても、これだけはどうしようもなかった。
が、まあ、宝塚絡みで大坂侍を読んでみた。
大坂侍 著者:司馬 遼太郎 |
なんというか・・・あんさんも大阪の男やってんなぁ~(*´д`)
まあ、文体は硬いまんまだけれども、大坂特有の面白みというか「ああ、わかるわかる」みたいな細かい部分があったり、大阪弁ひとつ取っても船場の言葉と他の関西弁はちゃんと異なるあたり、やっぱり地の人というか。
そしてぶっちゃけ、男女の色事をああまであからさまに書けるのは上方気質のなせる技ではなかろうか。
私に「司馬遼太郎は大阪の出身やで」と身に染みるように教えてくれた1冊でした。
一番好きなのは、「法駕籠のご寮人さん」かな。「そらないやろ!」というラストが何ともたまらん。ここまでワクワクさせといて落ちはそこかいっ!!!と言う突っ込みに、司馬遼太郎がニヤリとしている姿が目に浮かぶのだ。