謎のブログ:正気の沙汰ではない

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黎明の風/Passion 愛の旅(宙組 東京宝塚劇場 4月24日13:30公演)

 心の状態が絶不調のまま観てしまったので通り一遍の感想しか書けません。すみません。

 黎明の風は、「劇団四季かよ!?」と思わせる作りでしたね。友達に感想送ったら「昭和3部作の外伝みたいな感じ?」と返ってきましたが、本当にそんな感じです。

 時系列的には真珠湾攻撃前から戦後復興までを描いているのですが、この時系列がちょっと分かり難い。一応、「とんとんとんからりんと隣組~♪」とかいろいろ戦中の事柄を組子がやっていたり、戦後は学校の先生が「天皇は神様ではなく人間だったのですぅぅぅ~」と生徒に教えるシーンなんかを挟んでいるんですけど・・・。あと東京ローズとか。

 戦後に戦中の悲惨さを学習していない人間には分からないんじゃないのか!?歴史の授業寝てた奴には絶対時系列分からんぞw

 だいたい、あの変な偽天皇は何!?なんかそんな話があったという記憶があったのでなんとなく「あーあれかな?」的な感じでスルーでしたけど、知らない人から見たらなんのために出てきたかわかんないぞ。

 ちょっと場面展開にもたつきというか切れ味が悪いというか、野暮ったい感じがしましたね。

 感心したのはマッカーサーのタニちゃん(大和悠河)が白州次郎の理事様(轟)に存在感や威勢、その他諸々の点で負けていなかったことかな。正直タニちゃんは年が若いし、相手は理事様だし心配していたんですけど、全然不足無しでしたね。

 特筆すべきは吉田茂役の汝鳥 伶。吉田茂そのものかと思いました。活きた吉田茂が舞台にいる!!と。主役は吉田茂じゃないのかと思うほど存在感がありました。いや~、そりゃ一国の総理大臣の役が存在感なかったらあかんやろってとこですよね。素晴らしかったです。

 しかし、自分が日本人だな~と思ったのはマッカーサー天皇に拝謁したときのことを語るところで命乞いをせず、国民のことをおもんばかった天皇を褒め称える時に涙が出たことかな。戦後復興の全てはそこからはじまったのだから。

 んでまあ、正子役のたっちん(和音美桜)も素敵な女性でよかったんですけど・・・全体的に主要な吉田茂白州次郎マッカーサー白州正子以外があんまり目立たなかったのが惜しいかな。一応、台詞とかあるんだけど印象に残らないんだよね。

 しかし、よく戦後日本を舞台にした作品を上演許可したな、劇団。ほら、意図的なのかどうか分からないけど現代日本を舞台にすることってないでしょ?宝塚は。多分、リアルすぎて夢が見られないからだと思うんだけど。

 それだけ、太平洋戦争も遥か彼方昔の物語になりつつあるんでしょうかね。

 

 さてさて、Passion愛の旅は酒井先生らしい美しいショーでした。

 最初の場面のミラーボールを手でもって踊るところなんか斬新なアイデアで素敵でしたね。

 士官学校の場面は爽やかでタニちゃんの魅力全開。

 中近東では妖しげながら美しい夢のような世界が理事様を惑わせていい。ただ、「ダッタン人の踊り」は女声で歌い上げるかコーラスにするかにして欲しかったです。涙が出るようなマリインスキーオペラの「ダッタン人の踊り」を聴いたものとしてはちょっとイメージが壊れてしまって・・・。

 そして、Passionというだけあってラテンのノリもあるんですが、ラテンのノリでも酒井先生らしい美意識健在。ラテンでも美しく華麗。こんなラテンもありなのかと思いました。クドイほどの派手さが無いんだけどちゃんとラテン的。ほほう、と感心しました。

 あ、あと、「不倫?」とかスカステで言ってたタニちゃんの女役→男役への変身は妖しさ爆発でした。耽美ですね~。えーもん見たわ~。あれは男の子は女性の弟で「僕はお姉ちゃんじゃないよ~」と言って去って言ってるんでしょうか(笑)色んな見方が出来ますね~。

 最後のパレードのシャンシャンも暗闇で赤く光って凄く綺麗でした。シャンシャン自体も綺麗なものでしたね。

 そしてなにより・・・

タニちゃんの歌で手に汗握らなくてすむようになってた!!

凄い!!よく頑張ったと思うよ・・・普通に聴けるレベルになってるよ・・・

我が贔屓にも是非見習って欲しい・・・orz

いや、ホントたかちゃんの時代からタニちゃんを見てきてて心配していたので、これは凄く嬉しかったです。

ただな~タニちゃんは声はちゃんと出てたから後は音程と強弱の問題だけだったわけだけど・・・我が贔屓は、声が出ていない・裏返る・声(音程)が安定しないだからどうだかなぁ・・・。いや、それでも好きだけどさ。上手く歌えたときは本当にいいし。ある意味、タニちゃんより道のりは遠く長い気がする(でも頑張って欲しい)。

 前回よりなお一層、りっぱな主演男役になったと感無量でした。

 惜しむらくは、タニちゃんの横にウメがいないのが悲しかったけれど。あーここ、ウメとだったらもっとラブラブっぽくていいのにな~なんて思いつつやっぱり見ちゃってたので。代役の方々はしっかり役目を果たしてましたけど、やっぱり・・・ね。

 とにもかくにも宝塚のショーを見た!!と思わせるショーになってました。

 

 ということで、以上感想おわり!

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