謎のブログ

謎の生物(゚Д゚)@謎が書く謎のブログ。気の向くまま風の向くまま。

おくりびと

 モントオリオール映画祭でグランプリを取ったことで注目度が上がったこの作品。

 すごい!でもなく、素晴らしい!でもなく、「すてき」と言う言葉がぴったりの作品でした。とてもいい作品です。

 派手な特撮があるわけでもない、捻りの利いた複線だらけのサスペンスでもない、淡々とちょっとした大波小波雄大な山形の自然を背景に繰り広げられるストーリーですが、「大スクリーンでなくてもいい、ビデオを待てば良かった」とは決して思いませんでした。見て良かったとしみじみと感動を噛みしめました。

 「納棺師」という、遺体を扱う人が忌み嫌う仕事にひょんなきっかけで就いたチェリストの大悟(本木雅弘)を通して、人の最後を見送る人々と遺族の姿を描き出すストーリー。

 そう書くと、くらーくてじみーでじっとり湿り気120%な感じを受けるかも知れませんが、随所に織り込まれたちょっとしたユーモアと山崎努演じる納棺会社(?)の社長佐々木のひょうひょうとした演技が上手くストーリーを救い出しています。

 そして、深いチェロの音がじんわりと優しくて、山形の田舎の風景にとけ込んでいて、人の最後を見送る心境にそっと寄り添っています。音楽は久石譲。音楽もすてき。

 資料を見るために公式サイトを開けると、メインテーマ(?)が流れるのですが、それだけでもう泣けてしまいます。

 物語の中でも、納棺師の仕事の大切さ素晴らしさを感じるのですが、最後のエピソードで深く深くその仕事の重要さを痛感します。

 本当に、とても「すてき」な作品です。

おくりびと公式サイト

 

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