話題の映画、「のぼうの城」を見てきました。
ちなみに、すごくいい映画ですが東日本大震災で津波の被害にあった方はご覧になられない方が良いかと思います。ガチで津波状態の水攻めシーンがあるので、きついと思います。
テレビで見ていただけの私でさえ、「うあぁ」と思いましたから。
さて、一番自分に驚いたのは
上地に気付かなかった・・・。
いやあ、石田光成誰やってるんだろう、うまく性根の真っ直ぐな感じの俳優持ってきたな~と感心してたんですわ。なんかこう、絶妙な馬鹿さ加減が三成っぽい(ひどい)。
上地ってちゃんと俳優だったんだね。(ファンに殺されるぞ)
いや、いままでただのお馬鹿タレントだと思ってたので。
でもまあ、割合の計算を「割分厘」に変換するとちゃんと計算できる人だからなぁ(野球部のキャッチャーだったためだと思われる)。本当のばかではないんだよね。
野村萬斎様はさすがでした。木偶の棒の「のぼう様」の木偶の棒ぶりをいかんなく発揮しながらも、実はやり手という眼光の鋭さが素敵。そして、田楽の舞はさすがです。敵も味方も虜にする舞はこの方にしか舞えません踊れません。
なんにせよ、野村萬斎様をはじめとした俳優陣が光ってましたね~。
そして、感動したのが時代考証。
もちろん、詳しい人からしたらなってない部分もあるんでしょうけど、鎧がね、大鎧だけじゃなくて一枚胴の鎧も交じってたり、西洋甲冑を取り入れたような鎧もあったりして、バリエーションに富んでおりまして。
ああ、すごいな、と。ちゃんと丹波守の背中にガッタリ(背中に旗を立てるための金具)が付いてたし。そこまでちゃんとしてるの初めて見たかも。
ただ、大谷吉継が白布で顔を覆ってなかったんですが・・・あれって晩年の話だっけ?とか考えながら見てみたり。(調べたら晩年の話でした)
三成と吉継の関係がよく描かれていました。すばらしい。
あと、軍記物としては珍しく百姓にも焦点が当たっていて、面白い。
そら、田畑潰されたら怒るわな。そして、半農半兵である部分も描かれていたのが興味深かったですね。たしか、兵士を専門職にしたのは織田信長じゃなかったかな。(違ったらすんません。ただ、半農半民から兵農分離しだしたのはこの時代より前あたりから)
ストーリーも演出も良くて、見やすいです。
ちょっと残虐シーンがありますが・・・それが戦というものよ。それが現実。
今期おすすめの映画です!
日本映画界も捨てたもんじゃないね!!