謎のブログ

謎の生物(゚Д゚)@謎が書く謎のブログ。気の向くまま風の向くまま。

たかちゃんとあひちゃん

 常々、自分でも「和央ようか遼河はるひ」に宝塚の贔屓が移ったのが不思議でしょうがなかったんです。

 一番最初のご贔屓が一路真輝さんで、いっちゃん(一路真輝)はやっぱりその歌唱力が魅力で好きになった生徒さんでした。容姿も美しかったですしね。

 んで、たかちゃん(和央ようか)は、いっちゃんのビデオを見てたらダンスで凄く頑張ってるのが目について、そこからって感じでした。

 

 じゃあ、あひちゃん(遼河はるひ)は?というと・・・

 注目したのは本公演の「ホテル ステラマリス」で溺れて気を失った海洋学博士(寿つかさ)が気がついたときに、「名前は?(反応が無くて)名前だよっ!!!」とあひちゃん扮するコック長さんが怒鳴るシーンがあるんですが、それが面白くって。

 でも、その公演で芝居が上手いな~とおもったのは、後から調べたらともちん(悠未ひろ)だったんですけどね。印象に残ったのはあひちゃんだったという。理屈で考えると不思議なんだよな~、あの時点で技量的には「ともちん>あひちゃん」という印象で、ともちんを覚えていても良いはずなのに。どういうワケだか、パンフで速攻調べたのは遼河はるひ・・・。「名前だよ!」のたった一言で。

 正直なトコ申しますと、宙時代は単純に技量的なところを判断すると、

芝居:あひちゃん=ともちん(持ち味が違うので、結論的には甲乙付けがたい)

歌:あひちゃん<ともちん

ダンス:あひちゃん<ともちん

だと思うんですよね。あひちゃんが月の子になってからは、宙を一度も見ていないので、今現在は判断できないのでしませんが。

 あひちゃんもともちんも、どっちも好きです。でも、宙時代に僅差であひちゃんにより注目していた理由が自分でもわっかんなくて。ブツクサ文句言いつつ、たかちゃんの次にチェック入れてるんだもんね。「あー、今日も振り遅れてる~」って文句言うなら、たかちゃんだけ見てろよって、自分でも思いましたもん。

 

 んで、今日(正確には昨日か?)その理由が分かりました。何だかんだ言いながらもあひちゃんに付いてきた理由。神奈川県民ホールの観劇感想「ゆったりんこ」の天さんからのコメントを返していて気がついた。

 たかちゃんもあひちゃんも、直球勝負な人だから。

 ハッタリ利かないというより、ハッタリがかませない。ガツーン!!!と丸のまんまの自分を観客に投げるしか方法を知らない感じ。

 たかちゃんはもう、舞台の上も舞台から降りても「和央ようか」。舞台から降りても格好いいんだけど、それは素のたかちゃんの中から自然とにじみ出てるもので、舞台はそれをさらにパワーアップしてる感じ?

 いつでも自分に嘘をつかずに、真っ直ぐに生きてきているのがわかる。こう、と決めたら譲らない人だと思う。

 あひちゃんは、舞台の上と舞台から降りた時とでは「別人!?」ってぐらいギャップがある。でも、舞台から降りて自分を飾ることもなく、舞台の上でもそんなにむちゃくちゃ意識してキザってる印象がない。

 たとえば、たにちゃん(大和悠河)とかともちんは、「あー、くさい男役を目指してるんだな~」ってのがよく分かるし、むしろそれが宝塚の男役としてはあるべき姿なんだろうとも思う。そして、そういうのが好きなファンだって多い。

 過剰なまでにキザりをいれたり、見栄を切ったり、色気を出したりするのが宝塚の男役だもの。それが普通。それがスタンダード。

 でも、あひちゃんってシャイなんだろうね。そう言うのがやりにくいって言うか、過剰にはしたくなさそうっていうか・・・。役として打ち込んで、結果的に格好良ければいいって感じ。一生懸命がんばって踊って、お客さんが「素敵!」と思ってくれればいいって感じ?

 月に来て、宙のころよりも足をガンガン上げて手足をきっちり伸ばして踊ってるのを見て、「なんて不器用な人」と思ったんだよね。

 園加ちゃんて、きっちり綺麗にビシッと踊るでしょ?

 それをね、あひちゃんがやろうとしたって、手足の長さや体格が違うんだから単純に考えても園加ちゃんより筋力が必要。普通の体格のひとの何倍かの労力と努力が必要だと思う。

 そうするとさ、「男役として格好良く見せる方法」を模索する方に向いてもおかしくないと思うんだ。回転が遅くても、足が上がらなくても、要所要所の目線やポージングで格好良く決めて、技量・見せ方をトータルして「格好いい」と思わせれば宝塚の男役としては成功だと思う。

 それがよ?

 背のデカイ人ばっかり集めた宙でさえ振り遅れてた人がどーして、ダンサーの多い月で園加ちゃんみたく基本に忠実に踊ろうとするわけ?めちゃめちゃ真っ向勝負じゃん!!一体何考えてるの!?

 なんて、不器用なんだろうね。

 でも、ちょっと無謀とさえ思えるその挑戦も、確かに振り遅れはまだまだあるものの、宙のころに比べれば可愛いモノになってる。なおかつ、踊りとして手足が伸びててより綺麗に踊れてたりしててね。このままいけば、すごく良いダンスを踊ることが出来るんじゃないかって期待しちゃうんだよね。

 歌もね、声が出しにくいなら気にしないでバン!!と歌って、音程狂おうが声がおかしくなろうが裏返ろうが、後は雰囲気でなんとかしろっ!って思わなくもなかった。声楽家や歌手じゃないんだから、誰も目を瞑って聞かないんだから。それに、声は出し続ければその技術は後からついてくるモノだから。

 んでも、今回の全ツで雰囲気で誤魔化さずにチャンと歌おうとして、その成果が前よりも現れてるのを聴いたら、そのまま頑張れって思った。それがあひちゃんの目指すところなら、それで良いんじゃないかな。だって、成果は少しづつでも出てるんだもの。

 

 不器用だよね。真っ向勝負しかできないんだから。

 ファンじゃない人たちからは、「研12にしてその程度か」と言われてるのも知ってる。

 才能はそこそこあるんだろうけど、かといって天才的っていうわけでもない。でも、それなのに真っ向勝負ばかりでここまで来たのは凄いと思う。きっと、色々あったと思うよ。よく、負けずに来たと思う。

 一応、路線だから「トップになるのかならないのか」と言われるところにいて、「なれないだろう」とファン以外には大方思われている生徒さんだけど。

 なんつうかね、トップとかそんなことよりも、あひちゃんが目指す男役が完成すればそれでいいやって思う。それがトップに繋がるなら、もちろん目出度いことだし、繋がらなくてもそれはそれでいい。まあ、私は繋がると信じているけども。

 

 たかちゃんもあひちゃんも、不器用で真っ向勝負。

 物事にがっぷり四ツでしか取り組めない。

 そう言うやり方って、壁にぶつかりやすいし理解されないことも多い。

 それでも逃げないでぶち当たって、いつでも頑張ってる。

 たぶん、そう言うところが根本的に好きなんだろうね、私。

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