キャラメルボックス2007サマーツアーでございます。詳細は公式サイトへ
東京はもう、今月5日までの公演に成っちゃいましたね。もう1回見たかったな・・・。
さて、この演目。
演劇集団キャラメルボックスにとって代表的な作品だそうです。しかも、サポーターズの情報誌には脚本演出の方が「ほしみを見つけた!!!」と言って大絶賛で外部から高部あいを連れてきたという。
見る前から、期待大で行ったわけですが、
期待以上!!!
でした。
まず、作品自体が良いです。そりゃ再々演を待望されるのも当たり前って感じです。しかも、脚本はきちんと今のご時世にあわせて手直しがされている(ギャグとかがちゃんと今のネタになっている)。
始めから終わりまで号泣モノなんですが、ちっとも重くない。時々挟まれるギャグやオーバーリアクションが、時として重くなりがちな話を上手く軽くしてくれて、見ていて全く辛くないし楽しい。
泣けるのに、楽しい。
もちろんこの良い感じの軽さは、”主人公ほしみ”が担うところも大きい。
得てして、お涙頂戴チックになったり、悲劇のヒロインになってしまったりしがちな”ほしみ”を純粋に明るくひたむきに演じることで、そう言う臭さを消している。いや、演じると言うよりも、やっぱり中かがわき出る雰囲気から何から、ただ立っているだけで「そういう子」というのがにじみ出ているぐらいでないと、こうも上手く仕上がらないと思う。
そう言う意味で、脚本の方が「ほしみを見つけた」と高部あいを連れてきた理由がよく分かった。この子は立っているだけでも”ほしみ”だった。
しかも、初舞台(ドラマとかはずっと出ているみたいだけど)とのこと。
普通、映画やテレビ出身だと舞台では発声が周囲の舞台役者と違って聞こえづらくなったりすることが多い。しかもキャラメルって・・・生声だよね?確か(違ってたらゴメン)
ほとんどの場合は声が小さくて通らないんだよね。マイクがないと余計。
でも、あいちゃんはちゃんと声が出ていた。はっきりと聞こえるし、無理したところもなかった。けっこう、厳しく指導したんじゃないかなぁ。あいちゃんも頑張ったんじゃないかなぁ。キャラメルの役者陣から浮かなかったのも凄いと思う。
客演はもう一方、主人公の父:ギンペイ役に山田幸伸さん。エキセントリックの出身だそうです。(劇団名は聞いたことあるな、ぐらいの知識しかない・・・)なかなか良い味の明るいはちゃめちゃ親父を好演でした。
さて、以下ミーハー(?)感想。
いやあ、大内さんと畑中くんが対ですよ、対!!!
陣内孝則的な渋さとおかしみを持ち合わせた大内さん、若手イチオシ畑中くんが一人の女性を巡ってビミョーな三角関係!!!
宝塚的に言えば、星組安蘭けいvs.柚希礼音みたいなもんです。トップと2番手という意味ではなく、味のある熟達した役者と躍進著しい若手という意味合いに置いて。(だってキャラメルはフツーに作品ごとに主演が変わるし番手なんてないもん)
てか、「大内さん若い!!」「畑中が大人だ!!」という印象だったので、年齢差が前回の「まっさをな」より離れていなく感じて、「ちょっぴり遅めの結婚な年齢の女性を間に挟んでいる」感じに無理がなかったですね。
しかし、大内さんは渋くて重厚な役しか今まで見ていなかったので、「え!?こんなに軽い役もできるんだ!!」って驚きました。さすが。
畑中くんも、なんか弾けたような役しかみてなかったので、「こんな落ち着いて演技できるんだ・・・」と。ちゃんと演じ分けているんだ。まあ、入団して7年だしその前も演劇してるんだし当たり前か。
あと、前回「まっさをな」で「う~ん」と思った温井ちゃんは、違和感なく大学1年生の娘のいるやり手経営者の役をこなしていました。実年齢はまだ20代なのにね。この役者さんは、そういう役の方が合うんだろうね。そのうち持ち味に年齢が追いついて良い感じになるんじゃないかな?
他、キャラメルの役者さんは皆さんやっぱ素敵です。
脇役なんだけど、みんな光ってます。
終演後、7月18日は三浦剛さんのお誕生日だったらしく、観客全員で歌を歌ってお祝いしました♪キャラメルのこういうアットホームなところが好き。
東京が終わったら、大坂に行きますので、お時間のある方は是非是非!!!ご覧下さい。この夏イチオシ!です。