人が減ってから観に行くとかほざきながら、初日から観てしまいましたのことよw
天さんの「川崎の舞台挨拶観る?13時に川崎これる?」の業務連絡に飛び跳ねて応じた馬鹿一人。
さて、映画の感想をまじめにファンモード無しで。あと、ネタバレも無いと思います。
無いと思いますが、何も知らないまま真っ白の状態で観たいわ、と言う方はこの先を読まないで下さいね。
この映画、賛否はかなり真っ二つに分かれると思います。
歴史上起きた事だと思ってみると許せたもんではありませんね。なにしろ大阪冬の陣・夏の陣の区別がない。茶々と言えば象徴的な堀を埋めさせる条件を飲むシーンが無い。歴史物としてみてしまうと、こういう点がどうも・・・。
細かい点だけれども、結構あっちこっちに「そりゃどうよ」と言う歴史的にあり得ない演出があったりする。
ちなみに、茶々の鎧姿は原作にもあるので「そりゃどうよ」の範疇には入りません。
それから、やっぱり三姉妹の配役の年齢差は誤ってるとしか言えないかもしれません。いやあ、姉:和央ようか・妹:富田靖子はわかるんですけど・・・寺島しのぶを入れようとしたら、長女か次女が精一杯だと思うんですけど・・・・。役的には確かにキャスティング通りの方がイメージに合うのですけどね。三女は苦労し通しだったせいか、長女と三女の性格がきついですから。
私は原作を読んでいたので、「はつ」と言えば次女、「小督」と言えば三女とわかっていたので混乱はなかったのですが、知らないで見た友人はそのあたりで混乱してたみたいです。
確かに、混乱するわなぁ・・・アレじゃ。
でも、ほら、女の年齢は二十歳過ぎるとみんな年齢不詳ですから。年より老けて見える人あり、驚異的に若く見える人もあり(森光子とかさ)、ってことでいいんじゃないっすか?
さて、賛の方ですが、
さすが特撮の東映!!!
と思いました。いやあ、ありゃ時代劇の東映というより特撮の東映の真価を遺憾なく発揮したって感じじゃないですか?
歴史物として見ずに、娯楽時代劇だと思ってみるとかなりいい線行ってるんじゃないでしょうか。
さすがに女性を主人公にしているのでアクションシーンで話の主線を引っ張ると言うわけにはいかないんですが、戦闘シーンは「R-15にしなくて大丈夫っすか?」と言うぐらい迫力満点でハリウッドに負けないぐらい火薬使いまくってるように思いました。
話自体も茶々の心の変化がよく分かって涙する場面もあり、秀吉・家康も見せてくれます。
特にお気に入りは真田幸村。
真田キタ━ヽ( ゚∀゚)ノ┌┛)`Д゚)・;'━!!
なシーンの格好良さは格別でしたね。真田のシーンのためだけに通っても良い・・・(たかちゃんのためじゃないんかいw)
私としては不満なんだけど、茶々の愚かさがちょっとしか出ていないので、そういう意味ではたしかに時代劇ヒロインファンタジーとしては成功しているかと思います。
ちょっとした嫉妬の場面はあるんだけど茶目っ気として映る程度だし、本来攻め手を打つべき戦機を守りに入って大阪城を落城させた判断の不味さ(秀頼を思うあまりの判断ミス)が無いあたりでちょっと人間味には欠けたかなぁと言う気はしました。
和央ようかなら、そういう愚かさを演じさせてもなんら「気高く美しく、そして強い茶々」というイメージを崩すことなく更に深みを与えたと思うんですけどね。
ま、その辺は和央ようか歴(なんじゃそりゃw)の浅い方には分からないからしょうがないかな。
総括すると、頭っから「史実を無視して徹底的に娯楽性を求めた時代劇」と捉えてみればなかなか面白い映画です。