謎のブログ

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宝塚で上演する演目について

 宝塚は女性ばかりの劇団で、男の役も女性がやるところ、と言うことは多くの人が知っていることでしょう。

 じゃあ、どんなことをやっているの?

 これが意外と知られていないんですよね。『ベルサイユのばら』で一躍有名になったせいか、いまだに「『ベルばら』を年中やっている劇団」と誤解されていたりするようです。宝塚ファンからしたら「冗談じゃない!!」てな話だったりしますw

 では、どんなことをやっているのか。

 基本的となる本公演では原則、「ミュージカル」と「ショー」の2本立ての公演を打ちます。

 ミュージカルでは、古今東西様々な題材を使った、豊富なレパートリーのオリジナル演目を上演します。着物を着て、時代劇をやったりなんかもしますし、もちろん、ふわふわの大きなスカートのドレスを着た外国のミュージカルだってやります。

 ショーも同じく色んな題材をモチーフに、時にはクラシック曲をつかって優雅に踊ったり、時には流行の曲を使ってカッコイイ場面を観客に見せたりと、ここまで華麗かつ豪華絢爛なショーを常に行う劇団は、日本中どこを探しても他にないと言っても過言ではありません。

 また、海外ミュージカルを上演することもあります。

 有名なところでは、ウィーンミュージカルの「エリザベート」。この演目は「ベルサイユのばら」と並ぶ宝塚の定番演目です。ほかには、ウエストサイドストーリーを上演した事も。平成20年には、『ME AND MY GIRL』が再々演されます。

 海外ミュージカルや大作と呼ばれる時間の長い演目の場合は、ミュージカルとショーの二本立てではなく、ミュージカルのみの1本立てで上演します。

 しかし、1本立てのときでも最後の方に小さなショーがつき、ラインダンスは必ずあります。

 本公演以外の公演(バウホール梅田芸術劇場などでの公演)でも、時代劇から華やかなミュージカルまで多種多様なミュージカルを上演することは同じです。ただし、ラインダンスはありません。

 

 さて、宝塚の演目が多種多様だということは分かっていただけたかと思います。

 そこでもうひとつ、宝塚の演目で他の劇団とは違った特徴があります。

 主役が男性でなくてはいけないのです。

 宝塚はスターシステムで各組に必ず主役をやる役者が決まっています。そして、男役をやる方が上位という決まりがあるために、物語の主役は必ず男性なのです。

 ちなみに、主役をやる男役の人のことを「主演男役」、その相手になる女性を演じる人を「主演娘役」といいます。

 先に上げた『エリザベート』ですが、ウィーンではタイトル通りオーストリア皇后エリザベートが主役でした。ところが、宝塚には先に述べた「男が主役でなくてはいけない」ので、これを死神トートを主役に変え、トートとエリザベートの愛の物語に書き換えたのです。

 原作を書き換えるぐらい、「男が主役」というのは鉄則なのです。

 もしくは、主演男役が主役をやることが鉄の掟と言った方が間違いがないでしょうか。

(例外的に1994年の雪組風と共に去りぬ(スカーレット編)」はスカーレット(女性)が主人公だが、スカーレット役は当時主演男役だった一路真輝が演じている。また、「ベルサイユのばら(オスカル編)」も主人公オスカルは女性だが、主演男役が演じることになっている。) 

 ざっと、宝塚の演目について触れてみました。この程度を頭に入れて見ると、より理解しやすいかな、と思います。

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2008年3月19日加筆訂正変更

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