行ってきました、星組退団者多すぎ公演(失礼)。だって、主演二人はもちろんのこと、見れば見る程勿体ない人達ばっかりじゃないかぁ~。
そんなわけで、内容が涙で半分程見えておりませんです(マジ)
なので、薄い記憶を元に感想を・・・簡単に。
芝居は、正直
無駄に長い
気がしました。何だか話が進んでいない感じがしてしょうがないんですよね。
まあ、トウコさんの歌声を存分に聞けるという点ではいいのですが・・・。
そこはいいんだけど・・・あのー、景子先生、あすかちゃんも退団なんですよ?
そう、言いたくなるヒロインの扱い。もっとラヴ度が高くて最後はハッピーエンドだっていいじゃないですか~。最後なんだから!!
そして、「ここでジャズが!」「ここでゴスペルが!」「ここでスィートブラックバードが!!」と期待したところで、
全然違う曲調・曲が流れる気持ち悪さ
がありました。気持ちのいい裏切りならいいですが、明らかに気持ち悪い裏切りで腑に落ちない。
どうせなら、テーマソングはスィートブラックバードでいいじゃないかと思うんだが。あんだけしつこく作中に出てくるんだからさ。
泣きました、ええ泣きましたとも。
でもそれは、「人が死ねば泣くだろう、人が酷い目にあっていれば涙が出るだろう」的なストーリーに全く関係ない人間としての本能(?)に訴えられたから泣いているだけ。もっと言えば、それぞれの生徒さんの演技に泣かされただけでストーリーとは全く関係ない、と言いきれます。
冷静に物語を見れば、それらのシーンも何だか唐突に出てきているイメージが拭えないんですよね。
人種差別問題が出てくるけど、それによってヒーロー/ヒロインが引き裂かれるのならな分かるけど、どうも人種差別を持ち出す必要がないんですよね。食う物も靴も買えない貧乏なんて白人にだって居たんじゃないか?とか思っちゃうわけです。別に話の舞台がパリの下町でもアメリカの(人種を問わずの)貧民街でも物語は成立する。そこへ人種差別がポンと入るからなんだか座りが悪い。
黒人差別の酷さというのは貧乏だけではなく、たとえばオバマ大統領が言ったように「地元のレストランで食事することも許されなかった」というような、徹底的な差別なのだから。
いっそのこと、ヒロインもしくはヒーローを白人にした方が話的には人種差別を話に取り込めて良かったんじゃないかと思うのだけれども・・・。
というわけで、何だか全体的に座りの悪い印象を受けたミュージカルでした。
でも、生徒は素晴らしいです。それぞれ与えられた役を全うしていました。
ああ、それから、景子先生って多人数を効果的に使うのが下手ですね。何カ所か
「ここは組子全員(役上どうしても居るとおかしい人は除く)でコーラスすればいいのに」
と思ったところがありました。というか、ショーを見て
「え~、こんなに組子居たの!?」
とビックリしましたよ。芝居に出てない生徒って居ないはずだよね?芝居だとそんなに多い人数でやっている印象がなかったから。
なんというか・・・通常公演ならまあ、いいかな?と思うけど退団公演でこれはきついなぁ。リピートしにくいと思いますね。
ショーは、中詰めに感動。
ところがその中詰めはDVDとか歌唱カットだそうで・・・[E:annoy]
ショーだけもう一回じっくり見たい私にとってはあまりに悲しすぎます。
ショー自体は、斬新なのにオーソドックス。
友人曰く、「宝塚で想像できる物を全部詰め込みました!」という感じだとのことでしたが、本当にその通りでした。宝塚らしい華やかなショー、ゆめゆめしいショー。そうでありながら、ラインダンスがカンカンに変わっていたり、デュエットダンスへの導入部分が物語になっていたり、と私が泣きながらでも認識できた部分だけでも結構斬新だとおもいますね。
もうね、デュエダンの導入で、「夢をもう一度」なんてあすかちゃんが言ったらトウコさんがでてきたあたりで、分かっているはずのベタな展開なのに泣けちゃいましたモンね。
「ああ、トウコさんが出てきてくれたわ!」
なんて、まんまあすかちゃんの気持ちになってみたりしてね。
いかんなぁ、ファンタジスタ藤井に乗せられてるなぁ。
泣いちゃってじっくりショーが見られなかったので、もう一回ショーだけ見たいです。
ファンタジスタ藤井は相変わらずやってくれますな!!(笑顔満面)
そして、やっぱり組内昇格でトップが決まる方がいいなぁ・・・・。引き継ぎがやっぱり綺麗だよ!!ちょっと、ちゃんと考えてよその辺!劇団様ッ!!
泣いても笑ってもあと6日あまり。
星組の組子さん、特に退団者の皆様には悔いの無いよう最後まで思いっきり駆け抜けて欲しいです。