とにかく、あひちゃんのハニガン先生が良くて良くて!嬉しくて泣きそうになりました。
歌はパンチが効いてて良かったし、ダンスは切れが良くてミス・ハニガンの存在感を示していました。何しろ、アニーはハニガン先生が良くないと面白くないんです。悪役と言うほど凄みもないし、いい人でもない中途半端さなんだけど物語を面白くするのはこの役なので、ここの微妙なさじ加減(悪いんだけど、どっかヘナチョコ。でも、嫌な役)を上手く演じてくれないとほんと、面白くない。
お子さん方はみんな上手ですね。
そうそう、主役の河内桃子ちゃんはサンディー(犬)が興奮して吠えまくってるのに、動じずに演技をしながらサンディーも宥めてて、その肝の座り具合が素晴らしかった。大女優になるかも!?
あと、大統領の歌のうまさが半端なかったです。
あひちゃんと大統領はブロードウェー並と言ってもまあ、いいかも。(欲目か!?)
そして、アニーのような子供が大手を振って見に来てもいいミュージカルは大事だと思います。子供向けとおもわれがちですが、内容は言葉を簡単にしたりしないあたり、本来は大人のミュージカルです。
でもね、お亡くなりになった前田健さんが子供向け番組のダンスの振り付けの時に、子供向けだからって簡単にしない、ちょっと頑張って練習したら自分にも踊れると言う振付にする、っておっしゃったと言う話を聞いたことがあるのですが、それと同じだなって。
アニーだって、内容もダンスも歌も子供向けとは言えません。
でも、「私はあの素敵な歌が歌いたい!頑張る!」、「ルーズベルト大統領って誰?よし!調べよう!」、「みなしごって何?」、「あの側転!私もやりたい!」そんな色んな「やりたい」「何?」がたくさん詰まった作品を子供が見ることは、とても大事だと思うんです。
そして、公共のマナーがとやかく言われるこの世の中で、ちょっと余所行きのお洋服を着て背筋を伸ばして、静かにしなくちゃいけない練習の場所って必要だと思いませんか?
もちろん、学校の授業が静かにしなきゃいけない訓練の場所ですけど、もっと緊張感のある場所ってものもたまには必要でしょう。
お金の要る話ではありますが、そういう場があることはいいことだと思います。
スポンサーが私のころからは変わっていますが、スポンサーが変われどもこの舞台は変わらずに続けてほしいと思います。