すんげ~眠いんですが、とりあえず、これから「ダル・レークの恋」をご覧になられる方を考慮した雑感などを・・・。
私、「話を予習しなければ理解できない芝居なぞ糞だ」と思っております。
その点では、この「ダル・レークの恋」は話が分からないと言うことはないかとは思います。思いますが、しかし。
いわゆる、宝塚的な舞台の見方をすると訳の分からない話になりかねないとも思います。
なぜかというと、人物の心理描写が非常に緻密に計算されているというか、絡み合っているので、ご贔屓ばかり集中してみていると他の役を理解できなくなりかねないからです。
上っ面だけ見ている(感じている)と、たとえば主役のラッチマンですら最後の決断が理解できなくなってしまうし、相手役のカマラは単なる優柔不断の自分勝手な酷い女としか映らなくなる可能性が高い。ペペルやリタが何のために出てきたかも分からなくなりかねないし、クリスナは優しい顔をした冷たい人になってしまう。インデラやアルマなんかただの嫁姑になりかねない。
作品全体を見て、それぞれの役所を理解した上で、ピンポイントに一人一人に集中してみると、今度は逆にそれぞれの心情がより深く理解できて面白いだろうな、と。
私は、遼河はるひのファンだから、結局クリスナだけ見ちゃって終わりそうだけど、本当はそれって凄くもったいないんです。
今回はラッチマン、次はカマラ、明日はインデラお婆さま、というふうにそれぞれについても理解を深めたいです。
それにしても、宝塚でここまで計算され尽くし洗練された作品を私は見たことがありません。しかも、これほど演技力を試される作品もあまり無いのでは?主要人物に一人でも芝居が下手なのが居ると作品全体が崩れかねない怖さがあると思うので。
それ以外にも、結構ツボにくる演出や、彩乃かなみさんの美しい腹筋や城咲あいさんの美麗なダルマ姿など見所いっぱい(お前の見所はそこかよ!)。
機会があれば、多くの人に見て貰いたい作品です。